モフモフ柴犬

最近、私の周りでとても人気が出ているのが、日本古来の犬種である柴犬です。

狼の血を色濃く残し猟犬として活躍してきた柴犬は、飼い主に従順な一方、自立心も強いため、家庭内の立ち位置の置き方に失敗すると様々なトラブルが発生します。

また、換毛期には想像以上に下毛が抜けるため、家の中が毛だらけになる覚悟が必要です。

 

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①柴犬をシャンプーしよう

私達トリマーが、新規で柴犬のシャンプーの予約が入った時に思うこと。それは、

 

「噛まなきゃいいな、暴れなきゃいいな」

 

といって間違いはないでしょう。

 

犬種の特性として水を嫌がる傾向にあるようで、特に顔まわりは洗えない、口輪必須、といった柴ちゃん達が多いのは事実です。

体格がしっかりしている柴犬に抵抗されれば、抑えるのは用意ではありません。ましてや手を噛まれたりすれば、大怪我を負い仕事になりません。

一方で、皮膚トラブルを抱える柴犬もいます。私が今まで見た感覚ですが、柴犬の2割ほどは何らかの皮膚疾患を抱えているように見受けられます。原因は様々ですが、マラセブシャンプーを持ち込む方が多いことから、皮膚に存在する菌がトラブルを起こしているのでしょう。

 

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↑マラセブシャンプー、マラセチアという菌が繁殖することによる皮膚炎用の薬用シャンプーです。

 

以上のことから、小さい頃からシャンプーをすることに慣れされることが重要だとかんがえております。

いきなり湯船やシャワーをかけたりするのはNGです。大量の水やシャワーの音にびっくりして、怖がらせるだけです。

特にお顔は敏感なので、最初はお湯を含ませたタオルやスポンジで濡らされる事に慣れさせましょう。また、手桶などでお湯をかけたり流したりするのも怖がらせない方法です。

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↑柔らかいタイプの方が使いやすいです。

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↑取手がついている方が少しずつお湯をかけやすいです。

 

私がトリマーとして最初に勤めた店での事でした。新規顧客獲得の為に、トリミング料金を20%OFFにするキャンペーンをしました。そこに初めてご利用の柴犬が来店し、お話を伺うとお店に出すのは初めてだそうです。

今の私でしたら、柴犬の特性から出来ない事があるかもしれないこと、重度のストレスがかかる可能性がある事を説明できました。しかし経験の浅かった私は、嫌な予感がしたものの、そのままシャンプーの受付をしました。

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当然、シャンプーそのものにも、業務用の道具や音にも慣れていない柴ちゃんは大暴れ。噛みつきこそしなかったものの、嵐のような作業が終わりました。

その柴ちゃんをお返しした後、職場の付属動物病院に用事があり、車で向かいました。ドアを開けると、なんと先ほどシャンプーをご利用いただいた柴ちゃんと飼い主様がいらっしゃるではありませんか。

どうしたのかと聞いてみれば、ストレス性の下痢を起こしたそうです。

 

犬は重度のストレスがかかると、下痢から血便、または大量のフケを出すことがあります。

 

このようなことにならないよう、柴犬を迎える事を考えている方は、小さい頃からトリミングサロンに出したり、お家でのお手入れをこまめにしましょう。

 

次回は、柴犬の抜け毛対策についてお話したいと思います。